2024.11.29
【活動報告】SOKENDAI社会連携事業「未知への挑戦:若手が語る最先端研究2024」
2024年11月5日(火)から6日(水)の2日間、長野県飯田市にある長野県飯田高等学校にてSOKENDAI社会連携事業「未知への挑戦:若手が語る最先端研究2024」が行われました。
SOKENDAI社会連携事業「未知への挑戦:若手が語る最先端研究2024」について
SOKENDAI社会連携事業は、本学の研究や教育の成果を社会に還元することを目的とした事業です。「未知への挑戦:若手が語る最先端研究2024」はそのひとつで、本学、長野県飯田高等学校および飯田市との三者連携による事業です。本事業は、本学で研究の最前線にいる大学院生が、研究の面白さ、研究活動が私たちの社会生活にどう関わっているか、また日々培っている探究的思考の意義などを高校生に熱く語ってもらうことで、高校生たちに研究への興味関心を深めてもらうことを目的としています。
概要
今年度は情報学専攻/コース、遺伝学コース、基礎生物学専攻、統合進化科学コース、日本語言語科学コースから7名の大学院生が飯田高等学校を訪れ、高校1、2年生の希望者を対象にした授業(1日目)および交流会(2日目)を行いました。
1日目:授業
大学院生7名は、スライド作成やリハーサルなど準備に準備を重ねて授業に臨みました。当日は、高校1、2年生の希望者を対象に4つの教室に分かれて授業を行いました。講師役の大学院生は、それぞれの研究内容、研究の道を選んだ理由、今に至るまでの経緯や総研大を選んだ理由、研究の面白さや意義などを、スライドを使用しながら丁寧にわかりやすく説明しました。高校生はメモを取りながら熱心に授業に参加し、授業終了後には大学院生に質問する姿も見られました。高校生からは、「研究って面白い!」「進路を選択するときの参考になった」「身近なことが研究テーマになることが分かった。自分も研究してみたい」など前向きなコメントが多く聞かれました。また、飯田高等学校の先生方からは、年の近い大学院生から直に話を聞ける機会はとても貴重であり、生徒が大学院や研究の道に進むことを考えるよいきっかけになることを期待している、とのコメントがありました。
2日目:交流会
理数科の1年生と2年生を対象に、それぞれ1時間ずつ交流会が行われました。 交流会では、高校生6名程度のグループにつき1名の大学院生が加わり、20分毎に入れ替わりながら、高校生が現在取り組んでいる研究活動に対してアドバイスをしたり、質問に丁寧に答えたりしました。1年生からは特に、大学と大学院の違いや、高校生のうちに経験しておいたほうがよいことなど、2年生からは仮説の立て方や検証の方法、発表の仕方など、より研究に特化した話が各グループで展開されていました。交流会の最後には、じゃんけん大会が行われ、勝者には総研大Tシャツがプレゼントされ、大いに盛り上がりました。
今回のプログラムを通して、大学院生からは、自身の研究内容を分かりやすく伝えることの難しさや大切さを感じた、今回の体験を通して得た学びや気づきを今後様々な場面でいかしていきたい、といった感想がありました。また、準備から実施まで一生懸命に取り組み、高校生の反応を直に受け取ることで自信や達成感が得られた様子が見られました。さらに、今回大学院生を指導した教員からは、準備時間に制約がある中、各自真剣に準備をし、結果的にとても完成度の高い授業を行えたことが素晴らしい、専攻・コースの異なる大学院生同士や高校生、高校の先生方や行政の方など、普段大学の中だけでは望めない人々と交流する機会が得られたことや、実際に授業を行うことで大学院生の自信が醸成されたことは、大学の教育プログラムとしても大変有意義である、などのコメントがありました。今回本事業に参加した大学院生はもとより、授業に参加した飯田高等学校の生徒たちの今後の活躍に大いに期待します。